損害保険とは、同種のリスクを負担している加入者が一定の保険料を支払うことによって、偶然な事故による損失に対してその程度に応じて保険金を受け取ることができる保険です。
保険料は純保険料と付加保険料の二つに分かれ、純保険料は損害保険会社の保険金支払のファンドになる部分で、損害発生の頻度や損害額等の統計的データに基づいて算出されます。そして保険事故発生の際に、被保険者はファンドから保険金の支払いを受けることになります。付加保険料は代理店が受け取る手数料と、損害保険会社の経営に必要な経費および利潤に充てられます。
また、損害保険会社が責任を負うべき期間を保険期間といい、保険期間内に保険事故が発生すれば損害保険会社が保険金を支払う責任を負いますが、期間外に発生した保険事故については責任を負いません。また一般的には、損害保険会社は保険期間内であっても、保険料の領収前に発生した保険事故については、保険金の支払対象にならない旨が保険約款で定められています。
なお、保険契約の対象である経済的価値の評価額を保健価額といい、損害発生時に保険契約上定めた金額を保険金額といいます。そして、保健価額一杯まで保険金額を設定した場合を全部保険といい、保険金額が保険価額を下回っている場合を一部保険といいます。一部保険には、保険契約者が当初から意図的に保険金額を低くする場合と、契約締結後の物価騰貴等による場合とがあり、損害額の全額の保険金は支払われません。
一方、保険金額が保険価額を上回っている場合が稀にあり、これを超過保険といいます。ただし、保険による利得を禁止するために超過保険の超過部分は無効とされており、保険金は実際損害額の範囲でしか支払われません。
さらに、一つの保険の目的について被保険利益・保険事故が同じで、保険期間も重なるような複数の保険契約が併存するケースを重複保険といいます。重複保険で保険金額の合計が保健価額を超過した場合には、超過保険と同じ扱いになります。この場合、各損害保険会社が保険金額の割合により、損害額を分担する形になります。